駅や街角、電車の中などで見かけるようになったデジタルサイネージ(動画広告)。
近年では路線バスの車内でも設置が広がりつつあります。
路線バスのデジタルサイネージ
路線バスでは、運転席の後ろ側や乗車料金の表示モニター横など、進行方向側の、バスの車内でもとりわけ目に入りやすい場所に掲示されます。
路線バスのデジタルサイネージは、バスの車内に設置するため街中や駅に比べてモニターのサイズは小さいですが、そのぶん視聴時間は確保しやすく、ターゲットへの到達率も高いです。
掲出料はバス会社や放映エリアによって異なり、月額3~10万円程度。
街中のビジョン広告や電車・駅など、デジタルサイネージ全体から見ればかなり安い部類です。
※出稿には別途動画制作費や作業費がかかります。
1枠15秒、ほとんどが複数の動画をリピート再生するロール放映で、期間も1年間など長めに出稿できることもあります。
また、地域やバス会社によってはバス停にモニターを設置するデジタルサイネージもあります。
ターミナル駅のバス停や、人通りの多いバス停に設置されていることが多いので、気になったら広告代理店に聞いてみましょう。
メリット
高いコストパフォーマンス
路線バスの最大のメリットは、ほかのデジタルサイネージよりも安価に出稿できる点です。
安価でありながら、広告への接触回数はかなり確保できるので、コストパフォーマンスにも優れています。
より詳細なエリアセグメント
路線バスは電車のエリアをカバーするように走っています。
そのため、駅から遠い店舗の宣伝や、より地域密着感を出したい場合にも有効です。
反復訴求ができる
路線バスの主な乗客は、学生や会社員、ファミリー、高齢者などさまざまですが、通勤通学・通院などで日常的に乗ることが多く、同じ広告をくり返し見ることになります。
路線バスのデジタルサイネージは、バス会社にもよりますが1週間~1年間放映され続けるので、反復訴求によるさらなる広告効果の上乗せも期待できます。
デメリット
開始日が決まっている場合がある
バス会社によっては、広告の掲出開始日や入れ替え日があらかじめ決まっていることがあります。
決められた日以外での開始・終了をしたい場合は、追加料金がかかってしまうことも…。
早めに申し込むようにすれば、掲出開始日に合わせてスケジュールを調整できます。
また、路線バスに広告を出稿するにはデザイン審査を通過する必要があります。
審査の結果を待ったり、結果によって広告内容を修正したりすることも踏まえてスケジュールを組んでいきます。
広告枠が限られている
路線バスでは、「1枠15秒・1ロール最大6分」といったふうに決められていることが多く、人気のエリアは枠が埋まっている場合があります。
広告枠の確保は、お申し込み(契約)があったものから優先的に行われています。
お問い合わせの時点では、枠の確保ができないので注意が必要です。
路線バスでデジタルサイネージを出稿するまでの流れ
バスのデジタルサイネージでは、お申し込みから出稿までにかかる期間は2~3ヶ月程度です。
まずは動画を制作し、デザイン審査を経て、放映用フォーマットへの変換等の調整を行い、出稿となります。
広告代理店に動画制作を依頼する際には、広告主が素材を用意します。
素材とは、動画に入れてほしいロゴや写真・イラスト、キャッチコピーなどの文言、そして電話番号や住所といった必須情報などです。
ここで使用する素材は、著作権や肖像権上の問題がないものにしましょう。
しかし、ここまで自分たちで考えたり用意したりするのは大変…という場合もあるはず。
実際には、すでにあるチラシやポスターなどの広告資料を、制作者の許可をとってから素材として利用することが多いです。
すでにCMやほかの広告で使用した動画がある場合は、それを流用することも可能です。
自作の動画を代理店に持ち込むこともできます。
依頼する場合と同様、権利関係の問題をクリアしたうえで、指定された入稿形式やルールに沿って制作しましょう。
≪デジタルサイネージのおもな入稿形式≫
- 動画:avi、mpg、mp4
- 静止画:jpg、png
- 解像度:1920×1080pixel など
※バス会社によって異なります。